會津名山案内
山  名 会津雪倉岳 アイヅユキクラダケ (毛無岩 ケナシイワ)
標  高 880m
山  域 会越国境山脈
山行形態 藪山
登 山 口 金山町 上大牧
山行時間 水沼駅(10分)登山口(3分)お稲荷様(45分)主図根と祠
(3分)古峰ヶ原様祠(1時間)「山」票石(45分)890m峰
(35分)910mピーク(10分)山頂(3時間)下山
山 小 屋
最寄温泉 早戸温泉つるの湯
最寄の駅 JR只見線水沼駅
イベント
そ の 他 「毛無岩」と地元では呼ばれている 祠までは山道がありその先は営林
署が付けた踏み跡がある 縦峰経由の下山も可能

 会津雪倉岳という名称の山は地図に全く記載が無い。と、いうよりそんな山名は存在しない
が、地元の志津倉山の会会員の星賢孝氏が勝手に(?)に命名した山なのである。しかし、そ
の山容を見れば、不釣合いな名称かというとなかなかどうしてシックリ来る名前のような気が
する。会越国境山脈の一端を成し雪崩に洗われたスラブを伴う岩山で、水掛沢にスパッと切れ
落ちている姿には迫力がある。「クラ」という名称は岩山を表すことからも違和感が無い。地
元では毛無岩と呼ばれているが、星氏がいつも眺めている山だけにその姿を見て名前が思い浮
かんだと言っていた。
 急峻な登りと痩せ尾根の連続で気を抜けないところも多い上級の山だが、踏み跡は意外に見
付け易い。尾根に乗ると好展望で、県境稜線上は絶景を楽しみながらの登山となる。標高こそ
低いものの山頂からは大パノラマが広がり、晩秋の紅葉を楽しみながら星氏の案内により変化
に富んだ充実した山行であった。当日は只見線にSLが走り、騒がしかった様子が山上へも聞
こえて来るほど地元に密着した里山でもある。
アプローチ Map

 国道49号線を新潟方面へ向かい、柳津町から国道252号線に出て只見方面へ進む。三島
町の宮下を過ぎ、早戸温泉を通り只見川に架かる水沼橋の手前からJR只見線水沼駅へ入る。
上大牧の集落まで道は続いているが狭く駐車場が無いため、車は駅前に止める。

JR只見線水沼駅 上大牧集落入り口 正一位稲荷大明神
急坂を登る 平坦地へ出る 急峻な尾根を登る
主図根と祠 古峰ヶ原様 その上にも祠があった
痩せ尾根の危険箇所を登る ブロッケン現象が出た 山道が無くなり急な踏み跡を登る
「山」の票石 スラブ状の主峰が見える 痩せ尾根を登る
杉と松の森を進む 890m峰 新潟県側が見える

山行案内

 水沼駅から国道へ戻り、線路を横切って上大牧集落へ向かう。集落の入り口が登山口となり
山道が杉林へ続いている。墓所を過ぎるとすぐに「正一位稲荷大明神」と書かれた祠がある。
赤く塗られた建物の中にあるので直ぐにそれと分かるだろう。ここからいきなり急峻な山道が
ジグザグに杉林の中に付けられている。お稲荷様から15分、平坦地に出ると明るいナラの森
に変わる。さらに山道は急峻となりぐじっくりと高度を稼ぐ。登り切ったところに祠と主図根
があった。この直ぐ上にも祠があり古峰ヶ原様を祭って9月始めの祭礼には集落の方もここま
で登ってくるのだそうだ。
 ここからは本峰が望め絶景の登山コースであるはずが、朝の内は放射冷却の影響かガスが掛
かって何も見えない。それでも登るに従ってガスも上がってきて徐々に展望も出てきた。振り
返ると水沼橋と集落、左手には木根沢(コネザワ)を挟んで710m峰の尾根が紅葉しきれい
である。下のほうに滝の音も聞こえる。右手には中ノ入沢の沢筋を見ながら縦峰へ続く尾根も
見え、奥にスラブ状の本峰が見えてきた。痩せた尾根上は絶景が続き踏み跡は意外に見つけ易
く迷うようではないが、両側が切れ落ち危険な箇所も多い。潅木と松や杉に植生も変わり好展
望だが、岩稜のナイフエッジが2箇所出てきて落ちたらただでは済まない。慎重に通過し急坂
を登ったところからブナの森に変わった。直ぐに踏み跡の脇に営林署の「山」の票石を見つけ
た。更に登るとブナの森からまた杉や松に変わり、また潅木帯になって露出した岩場を慎重に
通過する。正面には両側から稜線が近づいてくるのが分かる。潅木帯から杉や松の森に入ると
県境稜線上の890m峰へ出た。

杉と松の中を進む スラブの源頭部を慎重に 棒目貫への旧道が見える
スラブから惣山方面 金凍山方面 910mの尾根合流点
稜線から会津雪倉岳 縦峰を望む 岩場の上が山頂
会津雪倉岳(毛無岩)山頂 先のピーク 惣山方面
黒男山 奥に県境稜線 890m峰の奥に浅草岳

 ここからは新潟県側の展望も出て、切れ落ちた柴倉川を挟んで金凍山方面も見える。稜線上
は西へ国土山に向かって微かな踏み跡があるようにも見えた。会津雪倉岳へは右折して東へと
進む。杉と松の森から潅木帯に変わり、中ノ入沢へ落ちるスラブの源頭部を慎重に進む。新潟
県側も切れ落ち、絶景の奥に沼越峠から棒目貫へ続く旧道が望めた。スラブからまた杉と松の
森に出て縦峰からの稜線と重なったピークから南東へ向きを変え会津雪倉岳と名付けた毛無岩
へと進む。標高を少し下げ、岩場を登った上部がピークとなっている。
 山頂は岩場になっていて数名が居れる位の広場がある。展望はスラブ上の紅葉と相まって、
360度の絶景である。南に只見川を挟んで惣山と沼沢湖、高森山や高久原山など金山町の山
々が目の前にある。その奥には恐らく会津駒ケ岳と思われる南会津の山々が一際高く見える。
東には黒男山への尾根と高陽山から県境稜線が北へと続く。県境稜線から西の890m峰の奥
には浅草岳も確認できた。
 充分展望を楽しみながらゆっくり昼食後、帰路は朝見れなかった展望を楽しみながら往路を
下山した。水沼駅に着くと丁度SLが通過し、写真撮影のおまけが付いた。(S)

2008/11/03 記録
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