會津名山案内
飯豊本山
山  名 飯豊本山 イイデホンザン
標  高 2105m 一等三角点117
山  域 飯豊山系
山行形態 登山道/花の山山開き
登 山 口 喜多方市山都町御沢 小白布口
山行時間 小白布口(1時間30分)横峰(15分)水場(1時間30分)三国岳
1時間30分)切合(40分) 草履塚(25分)御秘所(1時間)
山頂小屋(15分)飯豊本山山頂着 下山(6時間)小白布口
山 小 屋 三国小屋 切合小屋(食事あり) 本山小屋 御西小屋 (7月海の日から
8月末位まで常駐) 祓川山荘、三国小屋・本山小屋(山都町ガイド協会) 
切合小屋(長谷川伸平) 祓川山荘(通年無人 西会津町)
最寄温泉 いいでのゆ (飯豊鉱泉は廃業) 川入・一ノ木民宿
最寄の駅 JR磐越西線 山都駅 会津バス 川入下車(7月中旬から8月20日頃まで
1日2本 以外は一ノ木まで) 山都タクシー
イベント 山開き 御沢(山都町) 飯豊の集い(山都町・西会津町)
そ の 他 西会津町弥平四郎口(疣岩山参照) 熱塩加納村五枚沢口 
冬季は松ノ木尾根利用 大滝遊歩道
シーズン中の山小屋料金は 三国・本山小屋 素泊まりのみ2,000円
切合小屋 素泊まり2,500円 食事付き6,200円(米3合持参、
米無しは1000円追加) 朝食800円
川入までのバス 10時と14時の2本

 会津盆地の北部に白く大きく横たわる、その姿は神秘的で美しい。古くからの山岳信仰の山
で、地元では登山することが大人になるための儀式でもあった。会津からの登山コースは、山
都町の御沢口から木の根坂(長坂)コース・熱塩加納村の五枚沢口から五段山コース・西会津
町の弥平四郎口から松平峠(新長坂)コースの3本となっているが、積雪期には松ノ木尾根ル
ートが使われる。どの登山口から登っても三国岳で登山道は1本になる。表玄関の山都町から
飯豊本山への1泊2日が一般的であるが、更に北への山旅もすばらしい。
 いつかは連泊の山行計画を立てて、東北随一の山塊の魅力をじっくり味わいたい。
アプローチ Map

 国道49号線を新潟方面へ向かい、会津坂下町から山都町へ出て国道459号線に入る。更
に県道を川入へ向かい、集落の手前から大規模林道に出て左の小白布登山口へ進む。道は狭く
スイッチバックでようやく駐車スペースへ入る。
 JR磐越西線山都駅、会津バス川入下車(1日2本程度)御沢まで徒歩約1時間、小白布ま
では1時間30分を要す。木ノ根坂(長坂)コースが本来のルートだが大規模林道工事が進み
作業道の小白布コースを使うことが多くなった。横峰まで尾根を直登するため、時間にして1
時間ほど短縮できる。いずれにしても標高差1200mを登らなければならない。
(現在、林道工事中のため小白布方面へは2008年まで通行不可。従来の木ノ根坂コース使
用のこと。但し、川入民宿利用者は小白布口への送迎がある。)

小白布登山口 君命水 小白布尾根と長坂コース分岐
小白布登山口 途中の水場 君命水 小白布尾根と長坂コース分岐
地蔵山と水場の分岐 地蔵の水場 剣ヶ峰の鎖場
地蔵山と水場の分岐 地蔵の水場(落石に注意) 剣ヶ峰の鎖場
剣ヶ峰 三国避難小屋 剣ヶ峰付近のブロッケン現象
剣ヶ峰 三国岳避難小屋 剣ヶ峰付近のブロッケン現象

山行案内

 駐車場から小沢を渡ると小白布の尾根はいきなり急で時間をかけてゆっくり登り体力を温存
しながら登りたい。ブナの木々の間を水場まで1時間、さらに30分ほどでT字路になり横峰
の先あたりで御沢口からの長坂コースと合流する。
 横峰から続く平らな登山道を楽しく散歩気分で歩くと道は二分し、従来はここから地蔵山へ
向い五枚沢コースと合流して剣ヶ峰に出ていたが、水場が発見されたことにより剣ヶ峰まで地
蔵山をトラバースするように近道を行くようになった。ここの水場は水量も多くうまい水であ
りがたい(水場の上部を登山道が通るため落石事故に注意)。たっぷりと補充したら直ぐ先で
地蔵山からの登山道にぶつかり、小さな湿原を過ぎていよいよ飯豊登山最大の難所と言われる
剣ヶ峰へ出る。昔は米と銭を撒いて安全を祈願しながら越えたと聞くが、さすがに落ちたら怪
我だけではすまない(平成20年に事故が2件発生)。赤岩から痩せ尾根に登り鎖場を慎重に
通過して剣ヶ峰の標識に出る。天気が良いと見晴が良く切り立った沢筋が良く分かる。水場の
マークを過ぎると大岩を回り込んで三国岳の避難小屋へ到着する。笹平の分岐からここまで2
時間弱を要した。
 三国岳はその名のごとく福島・山形・新潟の県境が交わる所で、御西岳まで福島県が登山道
に沿って細長く続く変則県境となっている。ここからはようやく稜線上の楽しい歩きとなり、
実川を挟んで飯豊連峰の最高峰大日岳が顔を出す。西会津町の弥平四郎コースとも合流し、北
へ向って好展望の登山道が続く。駒返しの鎖場を慎重に通過し、同じようなアップダウンが続
くことから名付けられた七森に出て種蒔山に登る。この辺りから平坦になって、山形県側から
の大日杉コースと合流すると少し下った鞍部に切合小屋が見えてくる。

種蒔山から切合 切合避難小屋 草履塚から御前坂
種蒔山から切合 このコースで一番大きな切合避難小屋 草履塚から御前坂を望む山頂はピークの先
姥地蔵 御秘所の岩場 御前坂
女性が石になってしまったという姥地蔵 御秘所の岩場 ガレた御前坂を登る

 切合小屋はこのコースの中で一番大きく、収容人員も多い。夏季には番人が入り、近くの沢
から水も引かれるため、ここへ1泊と決めて登山する人も多い。頼めば食事も出してもらえる
が、米(3合)の持参と事前に予約をすれば安心だろう。
 切合からさらに草履塚を目指すとこのあたり一帯は遅くまで残雪が残る湿地帯で、季節には
お花畑となって登山者の目を和ませてくれる。登り詰めると草履塚に出てこのコースで一番絵
になる御前坂から御鏡雪を経て大日岳までの大パノラマが目前に広がる。
 草履塚から一旦下ると姥地蔵が祭られている。飯豊山は本来女人禁制の山で、追いかけてき
た女性がここで石になったと聞いたが、それを初めに破ったのが唐橋元喜多方市長の奥様では
ないかと、ご本人から伺ったことがある。しかし、お婆様になってしまったのは誰かは分から
ない(調べてみると羽前小松のマエという女性で、神霊の怒りに触れ石と化したと伝えられて
いる)。
 さらにこの先、御秘所と呼ばれる岩場で、東側が断崖絶壁となっており気を抜けない。御秘
所を通過すると最後の登り御前坂に差し掛かる。石のゴロゴロした登山道をじっくり登ると、
石垣が積まれた一ノ王子、通称アパッチ砦と呼ばれ幕営している人も多い。この先、東側に水
場があり山頂までは間近、それにしてもこんな標高の高いところに清水が出ているのには驚か
される。
 三国岳から約4時間、本山小屋と飯豊山神社を通り抜け、飯豊本山一等三角点山頂へ到着し
た(本山へは翌日でも良いが、天候が悪化し山頂を踏めないで下山する方も少なからずおられ
るようで、出来ればその日の内に行っておいた方が良いと本山小屋の管理人が言っていた)。

御鏡雪 一ノ王子 本山小屋
実川上部の御鏡雪 山頂手前の一ノ王子この先に水場がある 本山小屋
飯豊本山山頂 大ー尾根分岐 宝珠山方面
飯豊本山山頂 大ー尾根分岐 宝珠山方面
御西岳・大日岳 北股岳 大日岳に沈む夕日
駒形山を経て御西岳・大日岳方面 北股岳を望む 大日岳に沈む夕日

 ここからさらに北へ続く山並みを眺めていると、縦走したい欲望に駆り立てられるのは私だ
けではないだろう。「六根清浄 御山晴天」と唱え、白装束で登ったという昔を偲びながら登
りたい。
 本山小屋一泊は御西岳へも足を伸ばせるが、往路を下山した。(S)

2005/09/18・19 更新
2007/07/29 更新
2008/09/14・15 更新
GPSデータ(小白布コース)
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